酒類販売管理研修の概要と受講方法

ワインショップは、酒税法上の一般酒類小売業者です。酒類小売業者は、その販売場で酒類の販売業務を開始するときまでに酒類販売管理者を選任し、販売場の所在地を管轄する税務署に届出書を提出する必要があります(酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律86条の9)。本稿では、酒類販売管理研修の概要、受講方法などをご紹介します。

酒類販売管理研修の受講証

酒類販売管理研修を受講すると、下記のような受講証が研修を受講者の個人に対して発行されます。下記は実際に私が日本ボランタリーチェーン協会で受講した際に発行された受講証です。


酒類販売管理研修受講票 日本ボランタリーチェーン協会

酒類販売管理研修を受講するメリット

酒販店に勤務されている方のメリット

既に酒販店に勤務されている方の場合は、勤務先の指示によって、研修を受講されている例が多いと思います。受講証には販売場の名前が付されているが、受講証自体は個人に付与されているので、勤務されている方が転勤・転職された場合は改めて研修を受講する必要がありません(3年間の更新は必要)。

酒販店を開業予定の方のメリット

冒頭に書いたのように、酒類販売管理者は酒類の販売時までの税務署に届け出ることが義務とされていますが、免許申請時の直接の要件とはされていません。従って免許の申請後の約2ヶ月の標準処理期間中(一般酒類小売業免許の場合)に研修を受講することも可能です。他方で、免許申請の要件の一部に経営基礎要件と呼ばれる要件があります。この要件は一般に3年以上の酒販店の経営経験又は勤務経験があれば充足されますが、経験が3年に満たない場合には、その他の業種での経営経験と併せて国税庁が申請者の十分な知識及び経験を実質的に判断をするとされていて、この実質的判断の要素の一つに酒類販売管理者研修の受講歴があります。


申請者は、経験その他から判断し、適正に酒類の販売業を経営するのに十分な知識及び能力を有すると認められる者又はこれらの者が主体となって組織する法人である。

酒税法10条10号関係(経営基礎要件)のチ

酒類販売管理研修の実施団体と受講方法

酒類販売管理研修は国税庁課税部酒税課の監修のもと、酒類販売に関わる様々な団体が実際の研修を開催しています。下記は東京で研修を実施している団体と特徴です(国税庁のホームページより)。受講日の近い日時はたいてい定員に達しているので、いざ受講しようと考えても、最短でも約1ヶ月後、場合によっては2ヶ月後の受講になることもあると思います。必要な場合は早めの申込みをオススメします。


実施団体開催頻度主な開催場所
東京小売酒販組合1~2回 / 月神田・立川
全国小売酒販組合中央会2回 / 月目黒
東京都卸売酒販組合低頻度新川
日本チェーンストア協会3ヶ月に1回程度虎ノ門
一般社団法人全国スーパーマーケット協会1~2回 / 月神田
一般社団法人日本ボランタリーチェーン協会1~2回 / 月日本橋、新川、足立

受講方法

大部分の実施団体がインターネットで申し込み可能です。受講料は各組合の組合員方の場合は、3,000円内外、一般の方の場合は5,000円内外です。研修のテキストは3時間の内容ですが、多くの実施団体では研修を2時間で実施しています。持ち物は受講票と筆記用具のみで、真面目に研修を受講さえすれば、受講証がもらえます。ただ、スマートフォンの電源は必ず切るように事前に指導されるなど、受講態度は厳しく見られています。

酒類販売管理研修の内容


酒類販売管理研修 テキスト表紙

研修の骨子(テキストの目次)は次の通りです。国税庁のホームページにモデルテキストが掲載されているので、どの実施団体でも国税庁のモデルテキストに沿った(あるいは同一の)内容となっていると思います。私の受けたボランタラィーチェーン協会の研修では、第1編の全部と、第2編の第2章は時間をかけて説明がされました(第2編の第1章はコンパクトな説明)。

第1編 酒類販売管理者等
第1章 酒類販売管理者
第2章 法令(酒税法、酒類業組合法、独占禁止法、環境法、他)

第2編 酒類の商品知識等
第1章 酒類の商品知識等(分類、表示基準、歴史、製造方法、保存管理上の注意、他)
第2章 酒類と健康等

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